9.還元反応(ヒドロベンゾインの生成)(還元剤:水素化ホウ素ナトリウム)

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    還元反応
    Ⅰ.要旨
    ベンジンに水素化ホウ素ナトリウムを加え、還元反応させてヒドロベンゾインを生成させた。この時の収量は0.4045[g]。収率63.0[%]。反応が完全に進行しているかどうかは薄層クロマトグラフィーを用いた。また、融点測定(133~135[℃])とH-NMR(p.)を用いて反応物がヒドロベンゾインということを確認した。
    Ⅱ.目的
    ベンジンから還元反応を行い、ヒドロベンゾインを生成する。
    Ⅲ.原理
    水素化ホウ素ナトリウムは水素が分離する、つまり他の物質に水素がくっつくため強い還元性を持つ。このため、還元したいものを一緒に入れとけば還元反応は容易に起こる。ここで、還元とは炭素の電気密度が増大するような反応である。通常、炭素と電気陰性度の小さい原素が結合するか、大きい原素との結合が切れるかどうかである。本実験は前者である。
    4R2C=O+Na+BH→(R2CHO)4BNa
    (R2CHO)4BNa+2H2O→4R2CHOH+NaBO2
    Ⅳ.実験準備
    試薬
    ベンジン(Benzil)
     トルエンの側鎖から水素を1つ除く。MF=210。黄色柱状晶。融点95℃。沸点346~348[℃]...

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